ATMの話(その2)

前回、金融におけるロボットとしてATMが30年以上前に登場したお話をしました。
当時は「お金をおろす」CDに対し「お金を預ける」「通帳に記帳する」という機能をつけたATMの登場に、はたしてどこまで使われるかがとても未知数でしたが、今や銀行だけでなくコンビニ、役所、駅等いたるところに設置されるようになりました。
当初はけっこう大変な事もありました。
やはり操作に慣れていないので、一つのオペレーションに相当時間がかかってしまったり行き詰ったりするので銀行員がATMコーナーで一人以上かかりっきりになったり、また通帳や紙幣が雨で濡れたりするとなかなか読み取れなかったり機械が故障したりで、お客様からの苦情も絶えませんでした。

 

メーカーによっては預入で取り込んだ紙幣を機械内でアイロンをかけるようにしてしわ伸ばしで金庫にしまったり、静電気を発生させないようにしてお札どうしのくっつきをなくすような工夫、そのうち硬貨が扱われることによってクリップ等の誤混入による機械の停止を極力なくすようにする等、それはATM作成側は大変な努力が必要でした。

また銀行によって通帳も異なり、操作のやり方も少しずつ違う事もあるので、このATMの機械のソフトウェアも殆ど個別の銀行によってバラバラとなっており、特に制度改正ですべての銀行のソフトが変わる時などメーカーのソフトウェア開発者はてんてこ舞いの状況でした。
こんなATMですが、今や振込や様々なサービスに用途は拡大されており、無くてはならないものとなりました。

いよいよ次回からファイナンシャルプランニングに関係するお話をしていきたいと思います。