皆さんは就職した時に会社から様々な説明を受けると思います。
受ける側の皆さんは一刻でも早く仕事に慣れたい、という気持ちもあり、業務に関する情報を必死に頭の中にインプットしようとされる方が多いでしょう。
それは間違いではありません。ただ、社会人、企業人となっての「義務」と「権利」について、すべて理解するほどの余裕はなく、特に「年金」「健保」「雇用保険」といった社会保険関係については会社側も説明はするものの頭の中になかなか入ってこないものです。それは当時聞く側の皆さんの姿勢も本来業務に比べて二の次になっているからです。給与の話は聞くけれど、天引きされるものについては「意外と高いなあ」と思う程度であしらってしまうのではないでしょうか。会社側もいずれ余裕が出てきたら自分で調べて勉強してもらおう、という事も暗に期待していると思われます。
ここで「後で勉強する」事を失念してしまい、退職を迎えたときに「えっ!」と思われた方も相当数いらっしゃるのではないでしょうか?
この「年金」「健保」「雇用保険」について、会社からは黙々と給料から天引きされていますが、それが定年退職、60歳到達日を前にすると大きな存在となってくるのです。
企業に入っている方は必然的に「厚生年金」に加盟しているのですが、この存在が老後の生活の大きな糧となっています。公的年金だけではとても普通の生活を維持するのが厳しく、その支えを企業が「給与の一部」として在職中に支払っていると思った方が分かりやすいでしょう。さらに大手企業等では企業年金という仕組みを持っている所もあります。一方で自営業などの方は公的年金以外の積み立て方法は「国民年金基金」等に頼らざるを得ず、自らを律してこういった備えに対して貯蓄していくしかありません。企業人もゆとりのある生活を営むためにも、検討することは決して損になりません。
健康保険も医者に行って意外と少ない金額で受診できるのもこの制度があるからなのですが、在職中は給与天引きであったため退職時にいきなり結構な額の健康保険の支払いを要求され、びっくりすることもあるでしょう。
雇用(失業)保険も定年退職時の他は、転職したり会社が倒産したりする時に遭遇するものであり、在職中には滅多にお目にかかりません。
こういった「社会保険」をもう一度よく確認し、今からでも少しでも良い選択肢があれば取っていく事も大事な事ですね。
少しずつ勉強していきましょう。