前回までにライフイベント表とキャッシュフロー表でこれからのお金の流れが見えてきたと思います。
そうすると新たに見えて来るのが「余裕資金」です。
毎年繰り越される資金が徐々に積み重なっていくと、そこに余裕資金が生まれてきます。
これを上手に運用してさらに増やしていく事もファイナンシャルプランナーのアドバイス業務の一つですが、これが恐らく最も難しいかもしれません。
まず投資は「リスク」がつきものであり、このリスクと向き合うためにはどれだけの「余裕資金」を投資に向けられるかを判断するのは当然ですが、さらに皆さんの投資に対するお気持ち(ハイリスク・ハイリターン的ギャンブラー派か、ローリスク・ローリターン的堅実派か)もかなり大きく関わってきますので、こういった事も事前によく整理しておく必要があります。
その上で世界経済、国内法規制、個別企業動向等、絶えず動いている様々な状況を鑑みながら最適解を出していくのは非常にタフな仕事です。(そもそもこれがすべてうまくいくならば、ファイナンシャルプランナー自身が巨万の富を得ているかもしれませんね!)
金融機関は本来の「預金で集めた金で法人、個人に貸し付け、その利鞘で儲ける」という図式が殆ど成り立たなくなっており、投資信託や年金保険等の「手数料収入」にかなり依存度が高くなり、皆さんの預貯金の投資へのご案内セールスもかなり熱が入ってきていると思います。
そこで大事なことは懇意にしている金融機関だけに頼るだけでなく、様々な業種の金融機関を横断的に見て適切な商品を探していく事も皆さんの大事な資金を守る方法です。
そういった時に「企業色」にとらわれない公平な見地でのファイナンシャルプランナーの助言もかなり有効な手段になってきております。
まずは「どれだけ余裕資金があるか?」をはっきりさせて「このお金をどれくらい育てるか?」のお気持ちを整理してみましょう。